prosperとはLaTeXで利用できるプレゼンテーション用のクラスです. TeXの美しい数式表現力はそのままに,プレゼンテーション用ドキュメントのための命令を備えています. いくつかのテンプレートが用意されており,クラス宣言のオプションを変えるだけで見栄えを変えることができます. できあがるファイルはPDF形式のため,可搬性にも優れています. 詳しくは以下を参照してください.
本ページの内容は最低限のUNIXの知識を前提としています.
MacOS Xでprosperを使うには
が必要です. これに加えて
もしておくと,後で述べる方法でTeXソースの編集からPDFファイルの作成までの一連の作業を簡単に行えるようになります (Terminalを利用してコマンドラインで作業する場合には必要ありません).
すでにインストール済みであれば再度インストールする必要はありません.
MacOS Xに簡単にインストールできるようにパッケージ化されたものがいくつか配付されています. 当方では桐木紳氏が作成された「桐木版」を使用しています. インストールの方法やその他のパッケージについては上記リンクを参照してください.
小川弘和氏による「小川版」pTeXパッケージでprosperを使用する場合は,今野拓也氏が公開されている情報(http://www15.ocn.ne.jp/~tkonno/Prosper.html)が参考になるでしょう.
prosperの配布元から入手したファイルを解凍し,できあがった prosper というディレクトリを /usr/local/share/texmf/tex/latex に置きます. 念の為に mktexlsr しておくといいでしょう.
これでprosperを使うための最低限の準備ができました. prosperディレクトリ内のサンプルファイルなどを試しにタイプセットしてみましょう. タイプセットの方法は後述の「コマンドラインでの実行」を参照してください.
TeXShopはTeXソースの編集からタイプセット,PDFへの変換までの一連の処理を行えるアプリケーションです. 通常のLaTeXドキュメント (articleクラスやletterクラスなど) の作成には特別の設定を行う必要はありません (一部,日本語LaTeXのパッケージに応じた設定変更が必要な箇所はあります) が,prosperドキュメントの作成にはそのままでは利用できず,ちょっとした小細工が必要です. タイプセット,PDF化をコマンドラインで行う場合にはインストールの必要はありません.
インストール,使い方については以下を参考にしてください.
% platex hoge.tex
% dvips -t a4 -t landscape -o hoge.ps hoge.dvi
% ps2pdf -sPAPERSIZE=a4 hoge.ps
prosperクラスが生成するDVIファイルは特殊な情報を含むため,通常のTeXShopの自動処理ではPDF化できません.そのため,上の「コマンドラインでの実行」で述べた一連の手順を行うシェルスクリプトを作成し,それをパーソナルスクリプトとして指定することで,自動処理を可能にします.
スクリプトの例として当方で使用しているものを以下に示します(ファイルはこちら).
#!/bin/tcsh
# TeXShopでprosperドキュメントの作成を自動化するスクリプト
# 2004.12.17 Tsuneshi OBATA obata@csis.oita-u.ac.jp
# タイプセット,DVIからPSへの変換,PSからPDFへの変換に使うコマンドの指定
# 置き場所がこれらと違う,他のコマンドを使う,といった場合は書き換える
set LATEX = /usr/local/bin/platex
set DVIPS = /usr/local/bin/dvips
set PS2PDF = /usr/local/bin/ps2pdf14
# しおりの文字化けを修正するためのperlスクリプトの指定
# スクリプトの置き場所に応じて書き換える
# 修正の必要がない場合は以下2行は不要
#set SJIS2EUC = /Users/xxx/bin/sjis2euc.pl
#set CONV = /Users/xxx/bin/convert.pl
set tempps = temp.ps
if ($#argv == 0) then
echo "Usage: $0 tex_source"
exit 1
endif
set tex_source = $argv[1]:r
# タイプセット3回繰り返し
# 繰り返し回数はnの値を変えることで変更可能
@ n = 3
echo "****typeset start ($n times)****"
while ($n > 0)
$LATEX $tex_source
@ n--
end
echo "****typeset finished****"
# DVIからPSへの変換
echo "****start converting to ps****"
$DVIPS -t a4 -o $tex_source.ps $tex_source.dvi
echo "****finished converting to ps****"
# しおりの文字化けを修正する処理
# 修正の必要がない場合は以下5行は不要
#echo "****start converting bookmark****"
#mv $tex_source.ps $tempps
#perl $SJIS2EUC < $tempps | perl $CONV > $tex_source.ps
#rm $tempps
#echo "****finished converting bookmark****"
# PSからPDFへの変換
echo "****start converting to pdf****"
$PS2PDF -sPAPERSIZE=a4 $tex_source.ps $tex_source.pdf
echo "****finished converting to pdf****"
これを適当な場所に適当な名前で作成し,実行権限を与え(chmod +x),TeXShopのパーソナルスクリプトに指定します. 改行コードをLFにすることに注意してください. 以下はxxxというユーザがホームにあるbinディレクトリにautoprosという名前でスクリプトを置いた場合の例です.

以上の準備をした上で,prosperクラスを指定したTeXソースをタイプセットする際に,パーソナルスクリプトを指定(「タイプセット」メニューの「パーソナルスクリプト」を選択)した上で,タイプセットします.

「パーソナルスクリプト」の選択は,TeXShopを起動するたびに解除されています.prosperドキュメントをタイプセットする前に選択しなおしてください.環境設定でパーソナルスクリプトをデフォルトのタイプセット方法として設定することもできますが,この場合は逆に通常のTeXドキュメントをタイプセットする場合に指定を変更する必要があります.
prosperではスライドの見出しをPDFのしおり(bookmark)に変換します. しかしこれに日本語(2バイト文字)が含まれていると,しおりに変換された際に文字化けしてしまいます. これを解決するperlスクリプトを松本隆太郎氏が公開してくださっています.
上記ページを参考に,そちらで配付されている「しおりに出て来る文字列(中略)をUnicodeに変換するperlスクリプト」と「シフトJISをEUCに変換するフィルタ」を使用できるようにします.ここで書かれているようにJcode.pmも必要です.perl5そのものは最近のMacOS Xにはインストールされていると思います(もしかするとDeveloperToolのインストールが必要だったかもしれません).